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【青森/弘前】元気の森「まなびの家」で太宰の世界観に浸る

time 2017/03/08

【青森/弘前】元気の森「まなびの家」で太宰の世界観に浸る




太宰治が旧制弘前高校時代に下宿し、現在は一般開放されている青森県弘前市御幸町(みゆきちょう)の「太宰治まなびの家」(旧藤田家住宅)の入館者数が近年、堅調に推移している。弘前ペンクラブ(斎藤三千政会長)が2013年度に指定管理者になって以降、文学講座や朗読劇など太宰の世界観を尊重した多彩な催しが行われ、太宰ファンをはじめ県内外からリピーターを集めている。

まなびの家は、旧藤田家住宅を弘前市が移築、復元し、06年に市指定有形文化財に指定した。当初は市が管理し一般公開していたが、解説員がおらずイベントも少なかったため、同クラブが12年5月、まなびの家の有効活用を求める要望書を葛西憲之市長に提出。同12月、13年度から4年間の指定管理者に決まった。

同クラブはまず、クラブ会員を常駐解説員として配置、来館者に応対できるようにしたほか、自主事業として、会員がさまざまな角度から太宰を分析、解説する文学講座を開催。まなびの家をはじめ、安岡章太郎などの作家が下宿した周辺の跡地などを巡る「文学散歩」も繰り広げ、人気を集めている。

他の団体によるイベントも集客につながっている。斎藤会長が「この4年間で一番活躍してくれた」と評するのが、津軽地方を拠点に活動する朗読劇サークル「津軽カタリスト」(平田成直代表)による定期公演だ。太宰の作品を題材に、カタリストたちが抑揚ある語り口で世界観を表現、聴衆の想像力を刺激している。リピーターも多く、昨年12月に開かれた冬の定期公演は、座る場所に苦慮するほどの盛況ぶりだった。

平田代表は「太宰が過ごした場所が市内に残っているのがすごい。まなびの家が全国にも知られるように、ずっと活動を続けたい」と語る。
斎藤会長や市教育委員会文化財課によると、指定管理者を務めた13年度の来館者数は前年度の約2700人を上回る3477人。14年度2919人、15年度3113人と推移し、16年度は4~12月で既に3504人となり、1、2月の来館者数も好調なことから4千人台も射程に入った。

同課の三上敏彦課長は「最初は手探りだったと思うが、年々イベントの内容など厚みを増している。民間のノウハウが生かされた好例」と評価する。

同クラブは17年度からも引き続き指定管理者を務める。斎藤会長は「新たなイベントも含め、文学に関してはこれだけ魅力がある街-ということを子どもたちに伝え、次世代につなげたい」と展望を語った。

参照:東奥日報社




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