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【青森】<検証 青函第2幕>具体的な成果出す時期

time 2017/03/22

【青森】<検証 青函第2幕>具体的な成果出す時期




 津軽海峡を渡る北海道新幹線新青森-新函館北斗間が開業して26日で1年となる。開業効果の獲得に向けて重ねてきた青函圏の連携は、新たな段階を迎えた。北海道新幹線がビジネスと観光に与えた変化を捉え、青函第2幕の課題を探る。(青森総局・辻本まり)

盛り上がり一服
「食品業以外は畑違いかと思ったが、映像制作会社なども来ていて想像以上に刺激になった」
2月下旬、青森市で開かれた「第7回青函パートナーシップ構築懇談会」に参加した同市の広告会社社長が振り返る。懇談会は青森、函館両商工会議所が北海道新幹線開業をにらみ、青森と北海道南周辺のビジネスの活発化を目指して2013年から年2回開催してきた。
初回29社だった参加企業は、函館開催の第4回では46社に拡大。新幹線開業直後の前回は45社だったが、今回は35社に減り、盛り上がりの一服感がうかがえる。
コラボ商品や事業連携といった成果は今年1月までに20件あったが、食品分野以外は映像制作1件のみ。青森商議所の倉橋純造副会頭は、参加企業の固定化を懸念しつつ「多業種で知恵を出し合うことは新たな可能性につながる」と指摘。今後は年1回に集約し、より多くの企業間交流と販路拡大を図る考えだ。
函館商議所の中野恒副会頭は「人口減が進めば一つの地域だけでは地域経済を保てない」と述べ、「青函タッグ」の必要性を訴える。
15年国勢調査で、前回(10年)と比較した函館市の人口増減率はマイナス4.7%。青森市のマイナス4.0%を上回り、人口減少による地域経済の縮小は深刻な課題だ。「函館は昔かたぎの商売人が多く、改革を好まない」(中野副会頭)のも懸念材料だという。
割高感がネック
開業効果に期待する一方、青森-函館間では利便性向上に課題が残る。所要時間は開業で廃止された在来線とあまり変わらない割に運賃は高く、新函館北斗駅(北海道北斗市)から乗り換えも必要になった。「商談で頻繁に使うには負担が大きい。割引切符は事前予約が必要で制約が多い」(青森市の建設業関係者)と不満の声が多い。
それでも「経済圏が広がり、相乗効果は確実に生まれている」と、みちのく銀行(青森市)の杉本浩一地域創生部長は手応えを語る。同行が7支店を構える函館地域の貸出金は、15年3月期の1063億円から16年9月期には1321億円に拡大。地区内シェアは3.7ポイント増の18.6%に伸びた。
これから正念場
新幹線開業後は青森から道南への店舗進出に加え、道南から青森のマーケットに関する問い合わせが急増した。今年2月には産学官に金融機関を加えた枠組みで新事業展開を支援する「みちのく地域活性化ファンド」を創設し、機運の盛り上げに一役買う。
「訴えてきた連携を形骸化させないようにして、これからは具体の成果を出す時期だ」(杉本部長)。開業効果を持続的に取り込めるかどうか。青函圏の企業にとって、特需が一段落する2年目以降が正念場だ。

参照:河北新報




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